山梨医科大学雑誌 第10巻1号 001-009(1995)

<総説>カルシウム拮抗薬と不整脈

杉山 篤,橋本敬太郎

抄 録:ジヒドロピリジン系以外のカルシウム拮抗薬は,洞房結節と房室結節の遅い内向きカルシウム電流を抑制することにより,上室性不整脈およびリエントリー性不整脈を改善あるいは抑制する。この抑制作用はカルシウム拮抗薬に固有の電気生理学的特性に基づくものである。カルシウム拮抗薬は虚血や薬物により誘発した自動能不整脈,再潅流不整脈にも有効であるが,これはカルシウムチャネル遮断の結果生じる二次的な作用による。最近,カルシウム拮抗薬としての作用の他にナトリウムチャネルも抑制するベプリジル,純粋なカルシウム拮抗作用に加えてIII群薬類似の有効性を示す薬物も開発されてきたので,そういった観点からの分類が今後必要になるかもしれない。

キーワード カルシウム拮抗薬,不整脈,激発活動




本文は、編集委員会の意向によりインターネットには公開しておりません。図書館等でご覧ください。

Texts are not availavle on Internet.



目次・Contentsに戻る