山梨医科大学雑誌 第14巻2号 r17-r22(1999)

第17回山梨医科大学CPC記録:
全身転移を認めた甲状腺濾胞癌の1例

要 旨:患者は76歳,女性。17年前に甲状腺腫の診断,悪性も疑われて左葉全摘が行われた。6年後,肺腫瘍が指摘されたが,悪性所見は得られず,更に8年後,頭痛と右肩部に疼痛が出現。頭蓋窩,肺,リンパ節に転移を認め,内照射と外照射により症状の一時改善がみられたが,1年後全身状態が悪化し,入院。肺炎を併発し,死亡した。剖検により肺,肝,腎,肋骨,リンパ節にサイログロブリン産生性甲状腺濾胞癌の転移性再発が確認された症例である。直接死因は癌の肺内彌慢性転移と器質化肺炎による呼吸不全とみなされた。濾胞性甲状腺腫瘍の良,悪性の鑑別,術後の管理,内照射の影響等の問題が議論された。





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