山梨医科大学雑誌 第16巻3号 r07-r12(2001)

第46回山梨医科大学CPC 記録:進行性上肢筋萎縮と呼吸障害を呈した1 例

要 旨:症例は64歳,女性。1997年7月より右手の筋力低下が出現,その後四肢筋力低下と四肢筋萎縮が徐々に進行し,2000年2月には平地歩行が困難となった。神経学的検査より筋萎縮性側索硬化症(amyotrophic lateral sclerosis, AML)と診断された。入院後,呼吸状態が悪化し,2001 年2月15日死亡した。剖検所見では,延髄から腰髄の側索にわたり神経細胞の萎縮や大径有髄線維の減少,二次性脱髄や反応性アストロサイトの出現などを認めた。下部運動ニューロンの病変は検索した舌下神経核と脊髄前核の神経細胞に虎斑融解性変化や萎縮,数の減少などが認められ,さらにALSに特有のBunina bodyや糸くず様封入体も見出された。直接死因は呼吸筋麻痺による呼吸不全とみなされた。





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