山梨医科大学雑誌 第17巻1号 019-024(2002)
<臨床研究>
山梨医科大学における小児心臓カテーテル治療の現状
川田康介,駒井孝行,杉山 央,
丹 哲士,角野敏恵,中澤眞平
要 旨:先天性心疾患に対するカテーテル治療は,バルーンを用いた弁や血管の拡大術,コイルを用いた血管塞栓術などが行われている。小児領域では成人領域に比較してカテーテル治療はやや遅れて導入されたが,現在では循環器疾患の診療上欠くことのできない分野になりつつある。今回,山梨医科大学小児科で行われている心臓カテーテル治療の実施件数,種類,適応などについて後方視的に検討し,当科における心臓カテーテル治療の役割について考察した。その結果,心臓カテーテル治療の適応および実施件数が年々増加傾向にあることがわかり,またステント留置術やカテーテル・アブレーションなど新しい治療法も導入されてきており,当科において心臓カテーテル治療が重要な手技として浸透しつつあることが示された。以上,山梨医科大学小児科における心臓カテーテル治療の現状と展望について報告した。
キーワード心臓カテーテル治療,バルーン形成術,コイル塞栓術,カテーテル・アブレーション,ステント
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