山梨医科大学雑誌 第17巻4号 081-086(2002)

<総説T>
脂質ラフト―最近の考え方

馬場 健

要 旨:脂質ラフトは細胞膜上に形成されるスフィンゴ脂質とコレステロールに富んだ膜微小領域である。ここ数年の研究の発展により,脂質ラフトには多くのシグナル伝達分子やある種の病原体,さらにはアルツハイマー病の原因物質が集合し,その細胞内動態を支配する構造体であることが分かってきた。従来膜脂質は膜タンパク質の単純な溶媒と考えられ,ともすれば軽視されがちであったが,実際は複雑に組織化されており,細胞機能の維持に重要な役割を果たしていることが明らかになってきた。

キーワード 脂質ラフト,細胞膜,カベオラ,コレステロール,スフィンゴミエリン




本文は、編集委員会の意向によりインターネットには公開しておりません。図書館等でご覧ください。

Texts are not availavle on Internet.



目次・Contentsに戻る