山梨医科学雑誌 第18巻1号 021-023(2003)
<症例報告>
示指に発生した骨外軟骨腫の1例
佐藤 栄一,河野 秀樹,前川 慎吾
穴山 聡,市川 二郎,浜田 良機
要 旨:症例は47歳,男性。2ヵ月前に右示指PIP関節部に小豆大の腫瘤に気がついたが自覚症状なく放置。徐々に増大したため当科受診。右示指PIP関節部に15mm×10mmの弾性硬な腫瘤がみられ,X線所見では腫瘤陰影を認め,MRI所見ではT1およびT2強調像ともに内部不均一な腫瘤を認めた。手術時,腫瘤は被膜に覆われ,一部腱鞘と癒着しており,摘出した腫瘤の色調は白色であった。病理組織学的所見では,腫瘤は境界明瞭な分葉状の軟骨から形成され,その辺縁部には軟骨芽細胞様細胞や多核巨細胞がみられ,骨外軟骨腫と診断した。骨外軟骨腫は稀な腫瘍であるが,特に手指発生の腫瘍では本症は念頭に置くべきである。
キーワード 骨外軟骨腫,示指
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