山梨医科学雑誌 第18巻4号 077-086(2003)
<総 説>
外来遺伝子の発現制御とセンサー機能を備えた
遺伝子発現システム
北 村 正 敬
要 旨:生命科学の分野において,遺伝子導入技術が有用な研究手法として認知されて既に久しい。こうした遺伝子操作の技法は,90年代初頭より医療の現場にも持ち込まれ,遺伝子治療をはじめとする様々な試みが現在もなされている。しかし,これまでの遺伝子治療の試みは,高レベルかつ持続的な外来遺伝子の発現のみを目指し,病勢に応じたデリケートな遺伝子発現の制御についてはほとんど関心が払われていない。本稿では,こうした現行の遺伝子導入・遺伝子治療の諸問題を念頭に置き,外来遺伝子の発現制御に関する諸手法を紹介するとともに,現実的かつ洗練された遺伝子治療法を確立する上での不可欠な概念―センサー機能を備えた遺伝子発現系―に関し,研究の現状と将来への展望を概説する。
キーワード 遺伝子導入,遺伝子発現,遺伝子治療
本文は、編集委員会の意向によりインターネットには公開しておりません。図書館等でご覧ください。
Texts are not availavle on Internet.
目次・Contentsに戻る