山梨医科学雑誌 第20巻4号 069-074(2005)
<総説>
うつ病の治療ガイドラインをめぐって
本 橋 伸 高
要 旨:自殺者が増え,うつ病治療に対する関心が高まっている中で,うつ病の治療ガイドラインが各国で発表されている。うつ病治療に際しては,休養と薬物治療が中心になるが,特に初期に治療関係を築くことが大切である。薬物療法の中心は選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)などの新しい抗うつ薬に移行してきている。ガイドラインよりも具体的で実践的な治療アルゴリズムも発表されており,治療に役立つことが期待される。しかしながら,薬物療法に抵抗を示すうつ病は存在し,その治療には電気けいれん療法(ECT)が安全性を高めた形で見直されている。このほか,磁気刺激療法や認知療法にも期待がもたれているが,うつ病の再燃や再発は大きな問題として残されており,さらに新たな治療法の開発が求められている。
キーワード うつ病,治療ガイドライン,アルゴリズム,SSRI,ECT
本文は、編集委員会の意向によりインターネットには公開しておりません。図書館等でご覧ください。
Texts are not availavle on Internet.
目次・Contentsに戻る