山梨医科学雑誌 第22巻2号 013-020(2007)
<総 説>
麻酔薬と体温調節機構について
松 川 隆
要 旨:周術期における体温管理の重要性は近年ますます高まっている。体温は中枢温と末梢温の2 つに分けられる。体温調節としては自律性の体温調節機構が重要である。それらにより発汗,末梢血管収縮,シバリング(ふるえ)などが調節されており,その中枢の本幹は視床下部(特に前方)とされている。麻酔中の体温変化は低下(すなわち負)することが多く,それによって,様々な副作用・合併症が生じることが近年明らかとなってきた。大きい副作用(心筋虚血の頻度増加,出血増加,感染増加)などは手術患者のQOL や医療費に多大な影響を与える可能性がある。体温調節,低体温発生のメカニズムを熟知し,適切な体温管理を行うことは臨床上極めて重要である。
キーワード 体温,体温調節機構,麻酔,低体温,副作用
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