山梨医科学雑誌 第24巻1号 001-012(2009)

<総  説>
遺伝性痙性対麻痺

瀧 山 嘉 久

要 旨:遺伝性痙性対麻痺(Hereditary Spastic Paraplegia: HSP)は下肢の痙縮と筋力低下を呈する神経変性疾患である。最近ではHSP の原因遺伝子が次々に同定されたことにより,同じ病型でも家系内・家系間で多彩な臨床像を呈することや,逆に異なる病型でもよく似た臨床像を呈するとが判明しており,臨床像のみでHSP の確定診断を行うことはきわめて困難な状況である。全国多施設共同研究体制であるJapan Spastic Paraplegia Research Consortium(JASPAC)では,網的な遺伝子診断サービスを提供している。JASPAC により,今後,本邦HSP の分子疫学と分子病態が明らかにされ,治療法開発へと向かうことが期待される。

キーワード遺伝性痙性対麻痺,SPG3A,SPG4,SPG6,SPG11,ARSACS,JASPAC




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