山梨大学看護学会誌 第1巻1号 025-031(2002)

<実践報告>
在宅療養者及び,家族のニーズに対応した
訪問看護師と他職種との連携

原田 光子,山岸 春江

要 旨
 本研究では,訪問看護活動を通し在宅療養者と家族のニーズを明らかにするとともに,ニーズに対応した訪問看護師と他の職種との連携内容を分析し,訪問看護師の役割を明確にすることを目的とした。 研究方法としては,専門職間の連携を必要としている65 歳以上の3 事例の訪問看護場面を観察し,療養者と家族および担当の看護師を対象に訪問看護活動におけるニーズに関して半構成的面接を実施し,帰納的に分析した。
 その結果,専門職間の連携がより必要である対象は,寝たきり,病状が不安定・進行性,独居でより高齢であることが明らかになった。 また,療養者と家族のニーズに対する連携の特徴は,『病状の改善』,『症状の改善』,『服薬の管理』,『二次的障害の予防』,『家族と職種との関係の改善』,『療養生活の調整(サービスの調整)』であった。 訪問看護師の役割としては,病状の改善,症状の改善の的確な判断と適切な職種への連携・指示,服薬の管理・指導・効果の観察,ケアマネージャーへの療養生活の調整のサポート,家族と職種との関係改善の調整であることが明らかになった。

キーワード 訪問看護師,役割,連携,在宅サービス



The Collaboration with Visiting Nurses and Other Professionals Responding to Needs of
Clients and their Families

HARADA Mitsuko, HARUE Yamagishi


Key words Visiting Nurse,Role,Collaboration,Home Health Service


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