山梨大学看護学会誌 第1巻2号 017-022(2003)

<資 料>

整形外科患者のリハビリテーションの
意欲に影響する要因の検討

秋山 麻美,望月 優子,荻原江美子,天野 宏子,飯高 絵理,伊達久美子,比江島欣慎

要 旨
 整形外科疾患で入院している患者は治療上,安静制限を強いられことが多いが,この時期のリハビリテーションは治癒過程に大きく影響するため重要である。本研究は床上での安静制限がある患者のリハビリテーションに対する意欲とそれに影響する要因を,床上でのリハビリテーション開始時と理学療法室におけるリハビリテーション開始時に渡って調査し,要因間の構造を比較検討することを目的に行った。対象は変形性関節症,大腿部骨頭壊死などの下半身の手術を受けた患者45名である。その結果,意欲は2時期ともに高く,時期による差は認めなかった。意欲と影響要因間の相互関係は,理学療法室におけるリハビリテーション開始時の方が意欲に関連する要因数が多く,複雑に影響しあっていることを示唆していた。また影響要因のうち,2時期に共通していた要因は医療者の関わりであり,リハビリテーションの意欲が高い患者ほど,看護師,医師,理学療法士の指導・説明や励ましを肯定的に評価していたことから,医療者は患者がより前向きにリハビリテーションに励むことができるよう積極的に指導・説明を行いながら,患者の思いを受容するなど精神的な支援を行っていくことの重要性を再確認した。

キーワード リハビリテーションの意欲,整形外科疾患,床上安静



Factors Related to Active Involvement in Rehabilitation with Orthopedic Diseased Patients

AKIYAMA Asami, MOCHIDUKI Yuko, OGIWARA Emiko, AMANO Hiroko,
IITAKA Eri, DATE Kumiko, HIEJIMA Yoshimitsu


Key Words Active Involvement in Rehabilitation,Orthopedic Disease,Bed Rest


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