山梨大学看護学会誌 第3巻1号 041-048(2004)

<資 料>
Y 大学病院におけるコメディカル間の連携に対する認識
-看護師・薬剤師・理学療法士・栄養士の比較-

尾形 綾子,伊達久美子

 臨床場面では医療者間の連携の必要性が叫ばれながらも,情報の流れが上手く進まず,連携についてのシステム化もなかなか進んで行かない現状がある。本研究はコメディカル間の連携に対する認識を調査し,職種や年齢による特徴や相違を考察し,課題を探ることを目的に行った。Y 大学医学部附属病院に勤務する看護師,薬剤師,理学療法士,栄養士,計64 名に対して調査を実施した。その結果,連携に対するイメージとして,看護師は“業務連絡”,“会議の調整”を連携と捉えている割合が他の職種より多く,看護師以外の職種では“目標・計画・評価の共有化”を連携として捉えている割合が80 %を超えて高かった。また,4 職種の中で栄養士は他職種に比べて連携に対して自信を持っている傾向がみられた。その理由として他職種の人とコミュニケーションが取れ,信頼できる友人がおり,これらが連携に対する自信につながると考えられた。年齢による比較においては,年齢の低い群は高い群より,他職種の人との連携に対する苦手意識や自信のなさ,さらに自己の評価に対しての満足感が得られていない傾向がみられ,他職種との連携に対する自信へとつなげて行くためのシステム作り等の方略を模索する必要性が課題として明らかになった。

キーワード コメディカル,連携,看護師,薬剤師,理学療法士,栄養士



The Recognition of Collaboration with Co-medical at the Y University Hospital:
The Difference among Nurses, Pharmacists, Physical Therapists, and Dieticians

OGATA Ayako, DATE kumiko


Key Words Co-medical, Collaboration, Nurse, Pharmacist, PT, Dietician


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