山梨大学看護学会誌 第3巻2号 057-062(2005)

<資 料>
小児科病棟における退院指導の有効性に関する研究
─医療福祉支援センターと連携をとったケースを中心に─

渡辺美英子,日高 知穂,秋山裕美子,中嶋 君枝,五味 美香
小金澤春美,渡邉タミ子

要 旨
 医療福祉支援センターと連携をとった25ケースを中心に,退院指導の有効性に関する検討を行った。その結果,以下の事が明らかになった。1)退院指導の内容・時期・方法等は,ほぼ全員が適切であったと評価していた。2)退院時における不安の上位項目は,病気の状態,病状の観察法,救急時対処法,成長発達等で,必ずしも指導が効果的でない項目を認めた。3)退院時の不安と困難な項目と有意な関連性を示したのは,食事(p<.05)であった。4)退院後,最も不安な時期と地域における保健師・看護師の訪問時期との間には乖離があった。5)退院後の困難時には,病院の医師・看護師への相談が30%で,地域の看護職には13%であった。6)小児科病棟と医療福祉支援センターとの連携について,約30%のものが不十分と認識していた。7)退院指導の対象を養育者以外の代行者にも希望するものがいた。

キーワード : 小児科病棟,小児看護,退院指導,有効性,継続看護,家族



A Study on the Availability of Discharge Instructions in the Pediatrics Ward-A Study of
cases in Cooperation with the Medical Welfare Support Center-

WATANABE Mieko, HIDAKA Chiho, AKIYAMA Yumiko, NAKAJIMA Kimie, GOMI Yoshika
KOGANEZAWA Harumi, WATANABE Tamiko


Key Words : Pediatric ward, Pediatric Nursing, Discharge Teaching, Availability, Continuing Nursing Care, Family, Parents


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