山梨大学看護学会誌 第4巻2号 081-084(2006)

<資 料>
入院患者が不快と感ずる病棟環境の実態調査

保坂 奈美,花輪ゆみ子,平野みのり,小宮山裕子,中村美知子

<要 旨>
 病棟環境を入院患者がどのように感じているかについて,明らかにすることを目的として,Y大学医学部附属病院に入院している患者を対象に,入院初日から3日目まで(以下,初回)41名,入院期間が7 日から10 日目まで(以下,2回目)28名に, 2回目のアンケート調査を実施した。調査項目は,病室の窓からの採光や照明などの視覚領域から8項目,他人の会話やトイレの使用音など聴覚領域から10項目,病室の温度や湿度など体性感覚領域から12 項目,体臭や食べ物の臭いなど臭覚領域から5 項目の計35 項目である。初回の病棟環境で,入院患者が不快に感じたものは,臭覚領域ではトイレの臭いが,聴覚領域では他人の足音が上位に位置していた。初回と2 回目の不快の変化は,病室のベッドランプ,食べ物の臭いが有意に増加した。不快感は,各領域間で有意に相関を示した。

キーワード:病棟環境,不快感,入院患者



Unpleasant Conditions of the Surgical Ward for Inpatients
- Comparison Between Just Entered and One Week in Hospital -

HOSAKA Nami, HANAWA Yumiko, HIRANO Minori, KOMIYAMA Hiroko, NAKAMURA Michiko


Key Words:Conditions of Surgical Ward, Unpleasant, Inpatients


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