山梨大学看護学会誌 第5巻1号 043-048(2006)

<資料>
高齢独居者の食生活の実態
―高齢同居者ならびに青年との比較―

中村美知子,籏持知恵子,西田 頼子,佐藤 一美

要 旨
 わが国は高齢化がすすみ,年々高齢独居者も増加している。さらに,生活習慣病患者は年々増加し,食生活による健康管理が重要となっている。本調査は,高齢独居者(以下,高齢独居群n=7)と高齢同居者(以下,高齢同居群n=21)の健康状態と食生活の実態を調べ比較した。また,青年独居者(以下,青年独居群n=22)・同居者(以下,青年同居群n = 8)とも比較した。その結果,高齢独居群・同居群のBMI は約22 で4 群間に有意差はなかった。高齢群は青年群と比較して,血清総コレステロール(T-cho),低比重リポタンパク(LDL-cho),トリグリセライド(TG)が高かった。食事摂取量は,1 日総エネルギ―(kcal),たんぱく質の摂取は高齢群が青年群より多く,高齢独居群は脂質平均76.2±36.6g/日,砂糖・甘味料摂取が他群より有意に多く摂取していた。高齢独居群は食品数・野菜や果実の摂取は良好であったが,総エネルギー,特に油脂・脂質の摂取が多く,血中脂質も高値であったことから,油脂類や砂糖類の制限の指導が課題である。

キーワード 高齢者,独居者,同居者,食生活,健康状態



The Report of the Dietary Life on Elderly People of Singly Living
- Comparison with Them of Family Living and Young People -

NAKAMURA Michiko, HATAMOCHI Chieko, NISHIDA Yoriko, SATO Hitomi


Key Words Elderly People, Singly-living Group, Family Living Group, Dietary Life, Health


論文PDFファイル (65KB) はここをクリックしてください
Full Text PDF File (65KB)




目次・Contentsに戻る