山梨大学看護学会誌 第6巻1号 059-063(2007)

<資 料>
周手術期患者の不安と抑うつに関連する因子の検討

齊藤 慶子,大芝まゆみ,内田 純子,永田 倫人,小林 薫

要 旨
周手術期に抑うつ状態に陥りやすい患者の傾向とその抑うつと不安の程度を明らかにすることを目的に,手術患者32名に,入院時・手術前・手術後1週間(以降術後とする)・退院時にHospital Anxiety Depression Scale(以後HADSとする)を用いて抑うつと不安の評価を行った。結果,不安は入院時が高く退院にかけて低下していた,悪性疾患患者は入院時不安が強い人が多かった,男性は退院時抑うつが強い人が多かった,手術時間と術後の抑うつ得点には正の相関があった,などが明らかとなった。よって,男性や手術時間が長い患者へは,術前から精神的ケアやコンサルテーションリエゾンサービスの利用,退院時のフォローアップの充実を図ること,不安は入院時が最も高いことから,外来での告知後からのフォローアップや病状経過や治療計画・看護計画を患者に示し,患者自ら活動できる支援も有効であると考える。

キーワード 周手術期,抑うつ,不安



A Factors Concerned of Depression and Anxiety Degree in Perioperative Patients

SAITO Keiko, OSHIBA Mayumi, UCHIDA Jyunko, NAGATA Tomohito, KOBAYASHI Kaoru


Key Words Perioperative,Depression,Anxiety


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