山梨肺癌研究会会誌 第11巻2号 063-067(1998)
ドセタキセル・シスプラチン併用化学療法を施行した肺扁平上皮癌の一例
大木善之助,小澤克良,川口哲男,金子和彦
要旨:Stage Vb進行肺扁平上皮癌に対し、日本初のタキソイド系の抗癌剤であるドセタキセルとシスプラチンの併用化学療法を3コース施行しPRを得た。3コースともに1000/mm3前後の好中球減少が出現したが、G-CSF投与にて速やかに回復した。ドセタキセルに特徴的な副作用である体液貯留が認められたが自然経過にて消失した。ドセタキセル・シスプラチン併用化学療法は、一般臨床の場において十分安全に行い得ると思われ、今後進行非小細胞肺癌に対する治療法の一選択肢となり得ると思われた。
Key words:ドセタキセル,肺癌化学療法,ドセタキセル・シスプラチン併用化学療法
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