山梨肺癌研究会会誌 第11巻2号 096-098(1998)

喀血のコントロールに苦慮した1例

平島奈緒子,三俣昌子,坂 晶,虎走英樹,有泉憲史,橋本良一,池田華子,岩井和郎

要旨:喀血を主訴として来院した56才の男性の症例について検討した。画像上は、胸部CTで左上葉を中心に肺胞出血があり、左気管支動脈造影にて、動脈の拡張と末梢側の不規則なコイル状の造影が見られた。喀血のコントロールのため、左肺上葉切除術が施行され、切除肺について病理学的検討が加えられた。組織学的には、S3を中心に限局性に肺末梢の小動脈、小静脈の内膜肥厚と内腔狭窄が見られたので、肺静脈閉塞症と同様の病変が喀血の原因となったと考えられた。

Key words:喀血,肺静脈閉塞症,内膜肥厚



本文ページです。見たいページをクリックして下さい。(解像度が低いため、鮮明な画像が必要な場合は原本をご参照下さい)

p. 96 p. 97 p. 98

目次・Contentsに戻る