山梨肺癌研究会会誌 第13巻1号 020-026(2000)

広範囲後方固定術を施行した肺癌頚椎転移の1例

有薗行朋,河野秀樹,前川信吾,佐藤栄一,藤巻啓太,浜田良機

要旨
 肺癌の頚椎骨転移癌に対して広範囲後方固定術を施行した1例を経験した。症例は63歳女性で単純X線所見およびMRI所見より、頚椎転移性骨腫瘍と診断。直ちにハローベストを装着し、除痛目的に放射線照射を施行した。しかし疾痛改善は不十分で、さらにX線像で第4頚椎の骨破壊の進行を認めたので、神経症状の増悪防止、疹痛の改善とハローベストの除去を目的として椎弓切除術およびCCD Cervical Systemを用いた後方固定術を施行した。術後4ヵ月と短期間ではあったが、良好な支持性と疼痛改善をみた。

Key words: 肺癌,頚椎骨転移,広範囲後方固定術



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