山梨肺癌研究会会誌 第13巻2号 012-016(2000)

呼吸困難及ぴ嚥下障害にて発症し、
気管内ステント挿入を要した気管原発扁平上皮癌の1例

中込一之,山田武,大部幸,宮下義啓
小山敏雄,尾上正孝
鈴木正史,保坂稔

要旨:症例は78才男性。嚥下困難、嗄声、呼吸苦を主訴に入院した。頚部に可動性不良の硬い腫瘤を認め、呼気時の狭窄音を認めた。胸部CT写真、胸部MRI写真では縦隔腫瘍が疑われたが、気管支鏡下での腫瘤生検では扁平上皮癌であった。食道造影では粘膜面は正常であり、気管原発扁平上皮癌と診断した。気管原発扁平上皮癌に対しては手術が第一選択とされているが、進展範囲が広く手術は不可能であった。本症例では、気管内ステント挿入術及び放射線療法を施行し、現在のところ気管の関存が見られている。稀な症例と考え、報告する。

Keyword 気管原発扁平上皮癌,気管内ステント,flow-volume curve



本文ページです。見たいページをクリックして下さい。(解像度が低いため、鮮明な画像が必要な場合は原本をご参照下さい)

p. 12 p. 13 p. 14 p. 15 p. 16


目次・Contentsに戻る