山梨肺癌研究会会誌 第13巻2号 031-035(2000)

徴小肺腫瘤に対する胸腔鏡下手術前
CTガイド下マーキングの経験

宮澤正久,坂井威彦,藤田知之、巾 芳昭,加藤邦隆,村松 昭
山家理司,小澤克良,川口哲男,南部敦史,宮田和幸,金澤正樹

要旨:術前確定診断に至らなかった肺末梢微小病変に対し胸腔鏡下手術前CTガイド下マーキングを施行した。フックワイヤー型のマーカーを用い、手術室入室約1時間前にCT室に入室しマーキングを施行した。全例でマーカーの留置が可能であり合併症として気胸を2例に認めたが重篤なものはなかった。7例中6例が胸腔鏡下の部分切除が可能であった。CT計測による臓側胸膜からの距離は0〜23mm (平均11.4mm)、病理学的腫瘍径は7〜12mm (平均9.7mm)で病理診断は肺癌6例(腺癌5例、扁平上皮癌1例)、炎症性腫瘤1例であった。胸腔鏡下手術前CTガイド下マーキングは腫瘤の局在確認に有用と考えられた。

Key Word : 徴小肺癌,胸腔鏡下手術,CTガイド下マーキング



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