山梨肺癌研究会会誌　第14巻1号　049-054(2001)

pN2非小細胞肺癌症例からみた
sentinel node同定の可能性

喜納五月、高橋 渉、井上秀範、大澤 宏
鈴木章司、保坂 茂、吉井新平、多田祐輔

要 旨
肺癌でのsentinel node同定と縮小手術への応用の可能性について探るため、当科でND2以上の郭清術を施行し、pN2と診断した非小細胞肺癌53例を対象に縦隔リンパ節の転移様式について検討した。各発生葉別にみると、リンパ流路に応じた転移様式をとることが多いが、 1群リンパ節には転移がなく2群リンパ節に転移が認められるもの(Skip metastasis)は16例(30%)に認められた。また全郭清リンパ節のうち35%に石灰化や炭粉沈着が認められ、リンパ流路に応じた転移様式をとらないものも少なからず存在するため、肺癌におけるsentinel nodeを同定し、縮小手術に応用することは困難と考える。

Key Word : pN2 lung cancer、転移様式、sentinel node、skip metastasis



本文ページです。見たいページをクリックして下さい。（解像度が低いため、鮮明な画像が必要な場合は原本をご参照下さい）

p. 49 p. 50 p. 51 p. 52 p. 53
p. 54

目次・Contentsに戻る