山梨肺癌研究会会誌 第15巻1号 031-034(2002)

肺癌に対する両側一期的手術症例の検討

神谷健太郎、千葉成宏、羽田真朗、飯塚 崇、石井健一
牧 真彦、宮坂芳明、武川 悟、中込 博
三井照夫、芦澤一喜、宮下義啓、小山敏雄

要 旨
当院において、原発性肺癌症例のうち両側同時性肺癌に対して一期的手術をした3例(0.5%)について検討した。平均年齢は70.6歳、発見動機は、2例で咳、1例で肺炎と何らかの呼吸器症状を認め、平均腫瘍径は第1癌で65mm、第2癌で25.3mmであった。呼吸機能は2例で閉塞性呼吸障害を有していた。手術は第1癌に対しては葉切除と縦隔リンパ節郭清を施行、第2癌に対してはl例で腋窩開胸、2例でVATSによる部分切除を施行した。3例とも術後経過は順調で、平均18日で退院した。病理学的検索で、2例は腺癌・腺癌で分化度が異なり同時性肺癌であったが、1例は肩平上皮癌-肩平上皮癌で共に中分化の一側性肺癌の他側への転移性肺癌だった。2例はその後再発することなく経過しているが、転移の1例は頚部リンパ節転移などで2年後に死亡した。
当院では両側同時性肺癌に対して一期的手術を施行し、比較的良好な結果を得た。一回の手術で肺癌を治療することが可能ではあるが、その適応に術前、術式、術後と様々な検討の余地があり、今後医療技術の進歩により増加することが考えられる両側同時性肺癌に対しての1つの選択と考えられる。

keywords
両側同時性肺癌、多発肺癌、両側一期的手術



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