山梨肺癌研究会会誌 第16巻1号 020-023(2003)
肺原発平滑筋肉腫の1切除例
原田道彦、宮澤正久、高橋耕平
望月靖弘、巾 芳昭、加藤邦隆
村松 昭
小澤克良、大木善之助、山口 弘
宮田和幸
要旨:肺悪性腫瘍の中でも比較的まれな肺原発平滑筋肉腫の1例を経験した.症例は34歳,男性.平成14年8月頃血痰,咳嗽が出現し,近医にて左上葉の無気肺を指摘され当院紹介となった.気管支鏡検査では左上幹を完全に閉塞するポリープ様病変を認めた.確定診断は得られなかったが,血疲,咳嗽等の症状を伴い,悪性腫蕩の可能性もあるため手術を施行した.術後病理組織検査の結果low gradeの平滑筋肉腫の診断となった.他臓器に異常所見はなく肺原発と考えられた.肺原発平滑筋肉腫の5年生存率は37.8%といわれており,厳重な経過観察か必要である.
キーワード:肺原発平滑筋肉腫,α-SMA,5年生存率
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