山梨肺癌研究会会誌 第16巻1号 029-033(2003)

分子標的治療薬(イレッサR)が有用であった
両側肺癌術後再発の1例

岡本祐樹、千葉成宏、羽田真朗、石井健一
丸笹 崇、稲垣栄次、武川 悟、宮坂芳明
中込 博、三井照夫、芦澤一喜

要旨:症例は64歳の女性。63歳時に両側性肺癌で右胸腔鏡下肺部分切除、左肺上葉切除施行し外来経過観察中であった。術後経過順調だったが10ヵ月後に左肺尖部に再発認め、外来で化学療法施行するが効果なく加療目的で入院。放射線療法も効果なく、その後全身状態増悪。脳転移により不穏、右半身麻痺状態になった。しかし幸いにも平成14年7月にイレッサRが日本で承認されたため、本人の同意を得て経口投与開始。その後徐々に全身状態改善し腫蕩も縮小した。投与4ヵ月後には、リハビリ目的にて他院ヘ転院となった。

キーワード:既治療再発非小細胞肺癌、分子標的治療、イレッサR



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