山梨肺癌研究会会誌 第2巻1号 004-007(1989)

内視鏡的に興味ある経過を示した術後肺癌の1例

西川圭一、廣瀬久人、内川謙治郎、小沢克良、田村康二

概要:症例は68歳男性。左S4原発の肺扁平上皮癌(T1N0M0、stage1)の診断で左上葉切除術を行った。術後1年で血痰を認め、気管支鏡検査で左主幹に腫瘤、右上幹に陥凹性病変を認めた。いずれも生検の結果扁平上皮癌と判明し、左主幹病変にradiation、右上幹病変にレーザー照射を行い、いずれも治癒した。本症例は肺重複癌である可能性が高いと考えられる。その後も定期的に気管支鏡検査を行っていたが、術後3年4ヶ月後に左上葉断端部に腫瘤を認めた。生検にて炎症性肉芽腫と判明した。以上の経過から術後の定期的な気管支鏡検査の重要性を痛感した一例である。




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