山梨肺癌研究会会誌 第22巻1号 006-009(2009)

急速に増大する大腿骨転移をきたした肺腺癌の一例

開陽子 見高恵子 深澤一裕 宮下義啓
小山敏雄

要旨:症例は74歳男性。4月下旬より右大腿部痛が出現し、近医整形外科で転移性骨腫瘍と診断された。胸部X線・CTで左肺S8に腫瘤影を認め、気管支鏡検査の結果扁平上皮癌、cT2N3M1 stageIVと診断された。入院中の外泊時の転倒で右大腿骨骨幹部を骨折し、髄内釘順行性固定術が施行された。術後から同部腫脹が急速に増大、針生検で肺癌転移と診断した。8月27日より、大腿部への放射線治療を開姶し、痔痛緩和を図ったが、大腿部痛出現から6ヶ月後に永眠された。

キーワード:非小細胞肺癌 大腿骨転移



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