山梨肺癌研究会会誌 第7巻2号 010-014(1994)

特発性間質性肺炎に合併した大細胞癌の1剖検例

平賀寛孝、小山敏雄、木村聖子、大久保修一、後藤慎一、竹村尚志

要旨:症例は74歳の女性。平成4年8月頃より咳嗽、喀痰出現し、近医受診するも軽快せず、労作時呼吸困難出現したため当院受診。胸部レ線上左無気肺と右下肺野の線状網状影指摘され、当院精査目的で入院となった。臨床症状、画像所見より間質性肺炎が疑われ、経気管支肺生検にて間質性肺炎と診断された。左無気肺の原因として内視鏡的に肺癌が疑われるものの、著明な気管支内粘液栓のために、確定診断までに3度の経気管支肺生検を必要とした。入院後ステロイドパルス療法、ETP単剤による化学療法、さらに放射線治療を施行したが、骨髄抑制、肺炎、DICを合併し、193病日死亡した。剖検にて、特発性間質性肺炎と大細胞癌の合併と考えられ、興味深い症例と思われた。

Key Word:特発性間質性肺炎、大細胞癌、剖検例



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