山梨肺癌研究会会誌 第8巻1号 020-024(1995)

進行肺癌における Carboplatin, Etoposide の外来併用療法

小泉史明、大久保修一、後藤慎一、竹村尚志、宮下義啓、長田忠孝

 外来におけるCarboplatin(CBDCA)、Etoposide(VP-16)併用療法の有用性および危険性について、根治手術不能進行肺癌患者13例について検討した。いずれも初期治療を初回入院時施行し、退院後外来にてCBDCA、VP-16併用療法を可能な限り繰り返した。化学療法施行回数は平均9.4士5.4回で、最大19回、化学療法1コースあたりの所有日数は平均45.8士6.4日であった。経過中薬剤の副作用による入院は1例もなく、死亡した2症例はいずれも原疾患の悪化によるものであった。外来経過中、腫瘍マーカーは死亡例で入院前に上昇傾向を認め、長期に化学療法を施行し得た症例ではその変動が少ない傾向があった。またいずれの症例も明らかな腫瘍の縮小効果を認めなかった。腎機能は繰返し化学療法を施行しても、低下傾向を認めず、骨髄抑制(白血球および血小板減少)は化学療法施行回数が増すほど強く現れる傾向があったが、有意差は認められなかった。

Key word:肺癌、Carboplatin、Etoposide、外来治療



本文ページです。見たいページをクリックして下さい。(解像度が低いため、鮮明な画像が必要な場合は原本をご参照下さい)

p. 20 p. 21 p. 22 p. 23 p. 24


目次・Contentsに戻る