山梨医科大学紀要 第9巻,009-014(1992)
乳ガンの治療法に関するアンケート調査について
中原英臣、富家 孝、栗原朋宏、小池 泉、
奥山健一、小内富士子、河野 正、小島ゆき、
康 泰準、越田聡美
日本における乳ガン患者数は少なく、欧米の5分の1であるが、最近、乳ガンの発生率が急増中である。そのため、乳ガンに関する関心が高まりつつある。ところが、日本における乳ガンの治療法は欧米と比較して遅れているようである。現在, 日本における乳ガン治療はハルステッド法と胸筋保存乳切が主流であるが、アメリカでは、すでにハルステッド法はほとんど行われず、乳房温存療法が主流となりつつある。乳房温存療法は、ハルステッド法などの外科的治療と比較しても、再発率、生存率ともに良い成績が得られているだけでなく、副作用も少なく、美容的・機能的にも障害が少ない。我々は、乳ガン治療に関する知識についてアンケート調査を行った。
キーワード:乳ガン、乳房温存療法、インフォームド・コンセント
Questionnaire Concerning the Problem of the Treatment for Breast Cancer
Hideomi NAKAHARA, Takashi FUKE, Tomohiro KURIHARA, Izumi KOIKE,
Kenichi OKUYAMA, Fujiko KOUCHI, Tadashi KOHNO, Yuki KOJIMA,
Yasuki TAI and Satomi KOSHIDA
In a survey conducted by us in January 1992, 614 people were contacted by a questionnaire concerning the problem of the treatment for breast cancer. Of these 614 people contacted, 557 (91%) people responsed. As analysis of these responses disclosed that 49% of college students and 14% of medical students know only surgical treatment for breast cancer. It seems necessary to establish "informed consent procedure" in Japan.
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