山梨大学附属図書館子ども図書室


ホィットマン・テラーズの
「げんきがでる!みんなのうたとおはなし」
だい3わ はらぺこくまのおじいさん

シベリアの民話(マーガレット・R・マクドナルド、ジェン・ホイットマン、ナット・ホイットマン
『教室でお話から学ぼう(Teaching with Story: Classroom Connections to Storytelling)』(August Hous, 2013)より)
はらぺこくまのおじいさん

これをみてくれているおともだち、こんにちは。
わたしはジェン、ぼくはナット、あわせて「ザ・ホィットマン・テラーズ」といいます。

きょうも、あたらしい「げんきがでる!みんなのうたとおはなし」をはじめます。

これは、わたしたちのだいのおきにいりのむかしばなしです。
くまのおはなしです。くまのおじいさんと、ちいさなしまりすがでてきます。だいめいは、「はらぺこくまのおじいさん」。
むかしばなしは、だれかがおともだちにはなし、そのひとはまたべつのおともだちにはなし、そのひとはまたまたべつのおともだちにはなしをして、ずーっとずーっと、いままでつづいているものです。
きょうのおはなしは、シベリアのひとたちがかたりついできたものです。シベリアはきたのほうにあって、ふゆはとってもさむいです。あんまりさむいので、くまはふゆのあいだ、「とうみん」します。「とうみん」のあいだ、くまはながくながくねむります。そして、はるになるとめざめるのです。めがさめたときには、とってもとってもおなかがすいているはずです。「はらぺこくまのおじいさん」は、そんなくまのおはなしです。

「グー、グー」
はるになりました。くまのおじいさんは、ふゆのながーいねむりから、めざめました。
くまのおじいさんは、めざめると、とってもとってもおなかがすいていました。
「ああ、はらぺこだ、はらぺこだ。わしはおなかが、ぺっこぺこ!」
くまのおじいさんといっしょにいってみましょうか。
「ああ、はらぺこだ、はらぺこだ。わしはおなかが、ぺっこぺこ!」
くまのおじいさんは、たべものをさがしにいくことにしました。きいちごのなるしげみまでやってきましたが、まだ、みがなっていませんでした。たべものがみつかりません。からっぽのしげみをみて、くまのおじいさんはかなしくなってしまいました。
「ああ、はらぺこだ、はらぺこだ。わしはおなかが、ぺっこぺこ!」
くまのおじいさんは、かわにやってきました。さけがおよいでいるかもしれないからです。でも、かわにさけはいっぴきもいませんでした。からっぽのかわをみて、くまのおじいさんはかなしくなってしまいました。
「ああ、はらぺこだ、はらぺこだ。わしはおなかが、ぺっこぺこ!」
もう、くまのおじいさんはおなかがすきすぎて、なにかをたべないと、しんでしまいそうです。
くまのおじいさんは、もりにやってきました。そこできりかぶをみつけると、えさになるむしがいるかもしれないとおもって、おおきなまえあしで、きをひっかいて、なかをのぞきこんで、おまけにゆっさゆっさとゆらしました。
「ききききき!」
ちいさなシマリスがでてきました。
「くまのおじいさん、くまのおじいさん!なんでぼくのおうちをゆらすの?!」
「おっと、ごめんよ、しまりすくん。だけど、わしはとってもはらぺこなんだ。ああ、はらぺこだ、はらぺこだ。わしはおなかが、ぺっこぺこ!」
「わかったよ、くまのおじいさん。ぼく、たねやナッツやほしたきいちごをふゆのためにためていたんだ。まだもっているから、わけてあげるよ。」
「それはすごい!ありがとう、しまりすくん。」
ちいさななしまりすはきりかぶのなかのおうちにおりていって、ほっぺにいっぱい、たねやナッツやきいちごをつめこみました。
ぴょこ!ぱぱぱぱぱ!
もぐもぐもぐもぐ・・・・。「うーん、ありがとうよ、しまりすくん。とってもおいしかったよ。だけど、わしはまだ、はらぺこだ、はらぺこだ。わしはまだまだぺっこぺこ!」
「だいじょうぶだよ、くまのおじいさん。もっとあるよ。」
そしてちいさなしまりすは、またしたにもぐっていきました。
ぴょこ!ぱぱぱぱぱ!
もぐもぐもぐもぐ・・・・。「うーん、ありがとうよ、しまりすくん。とってもおいしかったよ。だけど、わしはまだ、はらぺこだ、はらぺこだ。わしはまだまだぺっこぺこ!」
さあ、いっしょにいってみて。「わしはまだ、はらぺこだ、はらぺこだ、わしはまだまだぺっこぺこ!」
「まだ、はらぺこなの?でもだいじょうぶだよ、くまのおじいさん。もっとあるよ。」
そしてちいさなしまりすは、またしたにもぐっていきました。
ぴょこ!ぱぱぱぱぱ!
もぐもぐもぐもぐ・・・・。
そしておりていってはあがってきて、
ぴょこ!ぱぱぱぱぱ!
もぐもぐもぐもぐ・・・・。
いちにちじゅうずーっと、
ぴょこ!ぱぱぱぱぱ!
もぐもぐもぐもぐ・・・・。
とやりつづけました。
さいごに、とうとう、くまのおじいさんは、おなかがいっぱいになりました。
「ちいさなしまりすくん。おまえは、わしに、とってもしんせつにしてくれたね。なにか、おれいがしたいんだが。」
そしてなんと、おじいさんは、おおきなごほんのつめのついたまえあしをだして・・・
やさしくしまりすのせなかをかきはじめました。
それで、しまりすのせなかには、1、2、3、4、5ほんのくろいすじがつきました。
いまでもしまりすをみかけたら、せなかに1,2,3,4,5ほんのしまをみつけることができます。しまをみたら、しまりすがくまのおじいさんにしてあげたしんせつをおもいだしてくださいね。

きょうのおはなしは、『きょうしつのなかで、おはなしをまなぼう』というほんにでています。このほんは、ジェンのおかあさんと、ジェンとナットでかきました。
きょうのおはなしはたのしかったですか?
まわりのひとにも、しんせつにしてあげてくださいね。いまはみんな、くまのおじいさんやしまりすの「とうみん」みたいにおうちにいなければならないけれど、まわりには、わたしたちがもっているものを、ほしいひとがいるかもしれないですね。たとえばパスタとか、さとうとか。もしかしたら、なにかつくってあげることもできるかもしれません。クッキーとか、ジャムとか。しまりすみたいに、ほかのひとのことをかんがえてあげてください。なにかいいことをしたら、しまりすみたいにせなかにあとはつかないけれど、きっとこころのなかが、あたたかくなります。

みてくれてありがとう。
また『げんきがでる!みんなのうたとおはなし』であいましょう。

〈えいごでききたいひとへ。これがきこえるとだいたいわかる!ヒントしゅう〉
bear(べあ)・・・くま
chipmunk(ちっぷまんく)・・・しまりす
hibernate(はいばーねいと)・・・とうみん
sleep(すりーぷ)・・・ねむる
wake up(うぇいかっぷ)・・・めざめる
hungru(はんぐりー)・・・おなかがすいている
I’m so hungry(あいむそうはんぐりー)・・・わたしはすごくおなかがすいた
berry(べりぃ)・・・ブルーベリー、ラズベリー、いちごなど(ここではきいちごとやくしました)
bush(ぶっしゅ)・・・しげみ
river(りヴぁ)・・・かわ
desperate(ですぱれいと)・・・せっぱつまっている
seeds(しーず)・・・たね
nuts(なっつ)・・・きのみ、なっつ
went down(うぇん(と)だうん)・・・おりていった
more(もぁ)・・・もっと
delicious(でりしゃす)・・・おいしい
thank you(さんきゅー)・・・ありがとう
you are so kind to me・・・ごしんせつに
claw(くろー)・・・かぎつめ
gently(じぇんとりー)・・・やさしく
scrape(すくれいぷ)・・・ひっかいてきずをつける
marks(まーくす)・・・あと




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