山梨大学看護学会誌 第5巻2号 039-045(2007)

<資 料>
グループホーム従業者の精神的健康度
および認知症の行動・心理症状への対応に関する知識の実態

清水 祐子,新田 静江,望月 紀子,上村 奈美

要 旨
 本研究は,従業者の精神的健康度および認知症の行動・心理症状(BPSD)への対応に関する知識の実態を明らかにすることを目的に,同意の得られた32事業所の従業者245名(回収率66.8%)を対象者とした。日本語版GHQ-28 で測定した精神的健康度は7.66 ± 6.11 点,精神的問題のある6 点以上は56.3%,日勤と夜勤の交代勤務者に高く、夜勤のみ勤務者および看護職に低かった。BPSD への対応に関する知識15 項目中11 項目で望ましい対応が選択されているが,残り4項目(徘徊,異食,拒食,乱暴・暴言)では27.0%以上が望ましくない対応を選択していた。本結果から,グループホーム従業者は精神的健康を損ねていることが推測される。BPSDの対応に関する知識を測定する妥当性のある調査用紙の作成が課題であり,BPSD への対処方法に関する従業者研修プログラムへの活用が期待できる。

キーワード グループホーム,従業者,認知症の行動・心理症状,精神的健康度



Psychological Health Status and Knowledge Level of Care of Behavioral and Psychological
Symptoms of Dementia among Staff Members at Specialized Care Facilities for Dementia

SHIMIZU Yuko, NITTA Shizue, MOCHIZUKI Noriko, UEMURA Nami


Key Words Specialized Facility for Dementia, Staff Members,Behavioral and Psychological Symptoms of Dementia, Psychological Health Status


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