山梨肺癌研究会会誌 第18巻1号 017-021(2005)

Solitary fibrous tumor of the pleuraの1切除例

駒津和宜、宮澤正久、望月靖弘
巾 芳昭、加藤邦隆
菱山千祐、大木善之助、小澤克良
斉藤彰俊
宮田和幸

要旨:症例は54歳、女性。2004年5月の検診で左下肺野の胸部異常陰影を指摘され、CT、MRIで左葉間に存在する径10cmの腫瘤を認めた。CTガイド下生検で線維系良性腫瘍が疑われた。術中所見では、左肺S5の臓側胸膜から有茎性に発生した腫瘍であった。病理所見では、紡錘形細胞の増殖・介在する膠原線維性間質を認めた。免疫染色でCD34(+)・Vimentin(+)であり、solitary fibrous tumor of the pleuraと診断した。臓側胸膜から有茎性に発生した腫瘍であり、solitary fibrous tumor of the pleuraとしては典型的な発生様式であった。本症は術後再発例や悪性化例の報告もあり、長期間の経過観察を要すると考えられる。

キーワード:Solitary fibrous tumor of the pleura、孤立性線維性腫瘍



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